正しいルルヴェの習得法:軸を整えてバレエの安定感を高めよう

🎀 バレエの基本「ルルヴェ」とは?

バレエにおける「ルルヴェ(Relevé)」は、フランス語で「持ち上げる」という意味の動きで、かかとを上げてつま先で立つポジションを指します。この動きはあらゆるステップの基礎になっており、美しいバランスや強い足を作るためには欠かせません。

しかし、正しいルルヴェを習得するには、筋力・バランス・意識のすべてが必要です。間違ったフォームで繰り返すと、ふくらはぎを痛めたり、姿勢が崩れたり、足首を痛めるリスクも高まります。


🧠 なぜルルヴェは重要なのか?

バレエにおけるルルヴェの役割

  • 軸の感覚を育てる:ルルヴェは「軸=自分の重心線」を感じる最もわかりやすいトレーニング。

  • 足首・ふくらはぎ・足裏の強化:特にポアントワーク(トウシューズ)を目指す人には必須。

  • ジャンプの前後の動きに必要:グランジュテやピルエットの着地・踏切のベース。

  • 姿勢美の向上:ルルヴェのときの引き上げが、美しい姿勢の基礎をつくる。


🪞 正しいルルヴェのやり方とチェックポイント

基本姿勢から

  1. 足は1番または6番ポジションにセット(初心者は6番でOK)。

  2. 膝はまっすぐ、骨盤はニュートラル

  3. 体幹を意識して引き上げる

  4. 息を吐きながら、ゆっくりとかかとを持ち上げる

上げた後にキープ

  • かかとは親指と人差し指の間のライン上に乗る。

  • 内くるぶしが前に出ないようにまっすぐ保つ。

  • お腹が抜けないように、肋骨を締める意識

  • 両足で床を押し返しながら、真上に伸びる感覚

下ろす時

  • コントロールしながらゆっくり下ろす

  • 下ろす時もお腹と太ももを意識して引き下げない


💪 ルルヴェを安定させるための補助トレーニング

1. トーリフト(足指の強化)

  • 椅子に座り、タオルを足の指でつかむ。

  • 足指でタオルを手繰り寄せて、足裏の筋力アップ。

2. カーフレイズ(ふくらはぎの筋トレ)

  • まっすぐ立ってかかとを上げ下げ。

  • 足幅は6番ポジション、膝は伸ばしたまま。

  • ゆっくり10回×2セット。

3. シングルレッグ・ルルヴェ

  • 両手をバーにつかまり、片足ルルヴェをキープ。

  • 30秒ずつ左右交互に。

  • 軸足のお尻と太ももでしっかり支える意識を持つ。


🧘‍♀️ よくある間違いと改善法

 

間違い例 改善のヒント
かかとが外に流れる 足指でしっかり床をつかむ、親指の付け根で押す
お腹が前に出る 体幹(腹横筋)を引き込む、骨盤を立てる
足首がグラグラする 姿勢全体の引き上げを意識、ルルヴェキープを短くして回数増やす
つま先だけで立っている 土踏まずも含めて「足裏全体」で押す

📅 ルルヴェ練習スケジュール例(週3〜4回)

 

曜日 内容
月・木 ルルヴェ 10回×3セット(両足→片足)+体幹トレーニング
フロアストレッチ+トーリフト
バーでのルルヴェ練習+動画でフォームチェック

※ルルヴェは毎日でなくてもOK。正しいフォームで継続することが大切です。


🌟 成長を感じられる瞬間

正しいルルヴェを習得していく中で、生徒たちがよく口にする感想があります。

  • 「ピルエットが軸で止まるようになった!」

  • 「ジャンプの着地でグラつかなくなった」

  • 「脚のラインが引き締まってきた気がする」

これはすべて、芯の強さと足裏の安定感が育ってきた証拠です。


✅ まとめ:ルルヴェは“踊れる体”への第一歩

バレエのあらゆる動きの中で、ルルヴェほど基礎力と表現力を同時に育ててくれるものはありません。地味なトレーニングかもしれませんが、ブレない軸と、美しいラインを作る力をしっかりつけてくれる宝のような練習です。

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